理系の心をくすぐる本を発見
たまたま本屋を歩いていたら気になる本がありました。
理系の端くれとして大学で数学も勉強しています。そんな身なので内容が気になり購入してしまいました。
どんな人向けの本か?
数学が好きな人が読んでもいいですが、数学があまり好きでない人や、中高生に読んでもらいたいです。というのも、この本に出てくる数学的な内容はそこまで難しいものではなく、中高レベルの基礎知識があればだいたい理解できると思います。また数学的な話だけでなく、数学者や現在の数学教育についての話もあるので、数学苦手な人でも楽しめます。
内容をピックアップ
この本には色々面白い話が書いてあるのですが、その中でも特に簡単で面白いと思った話を軽くまとめます。皆さんは次の足し算できますか?
750+751+752+753+754+755+756+757+758+759
たぶん瞬間的にはできないですよね。(ですよね?) 高校生であれば等差数列の公式が使えますが、瞬間的に計算するのは厳しいです。
この本で紹介していた計算方法だとすぐに「7545」と答えが分かります。考え方としては「nをなんでもいい自然数」として
(n-4)+(n-3)+(n-2)+(n-1)+n+(n+1)+(n+2)+(n+3)+(n+4)+(n+5)
このような連続する自然数10個の和を考えます。上の式を計算するとうまい具合にプラスとマイナスが消えて答えは「10n+5」となります。
つまり5番目の数の右に5をくっつければいいのです!!!
考え方自体は非常に単純で中学生でも理解できます。でもこんな単純なことでも「すごーい!」ってなりますよね。
感想としては
高度な数学の話を求めるならこの本はオススメしません。裏を返せばそんな難しくないので読みやすかったです。私達の身の回りに使われている数学(セキュリティ、大工道具など)や、数学の雑学が載っているので興味のある人は読んでみることをおすすめします。眠れなくなるほど面白くはないと思いますが…笑
大学で数学を学んで思ったこと
ここからは本の感想や内容と全く関係ないです。筆者は大学で数学を学んでいます。と言っても理学部数学科ではないので高校数学の延長みたいなところがありますが。それを踏まえて述べます
高校までの数学は ”解法をひたすら覚える” みたいなところがありましたが、大学だとそういうのはあまり無いです。もちろん基礎的な事の暗記は必要不可欠ですが、 ”覚えたことを用いて何をするか” というのに重きが置かれている気がします。特に線形代数学という科目で感じたました。線形代数学の講義では「行列」の扱いを学んだのですが、極論言えば計算することって「行列の四則演算」「行列の簡約化」「固有値の導出」くらいなんですよね。けどこれを使う背景がいろいろ異なり、それを理解しないといけない。高校までのように解法を暗記しても無駄でした。
こんな感じで大学数学って難しいけど、おもしろいです。
あれ、この記事なんの話だっけ
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