「スマホがあればカメラは要らない」と言われてもカメラを使う10個の理由

カメラ

スマートフォンのカメラは凄い

こちらの記事でPixel3のカメラとフルサイズ一眼レフカメラ6Dmark2の比較をしました。

Pixel3のカメラをフルサイズ一眼レフ6Dmark2と比較してみる-前編-
スマホのカメラはすごい 前回の記事でPixel3のカメラ機能がすごい!ということを少しだけ書いたのですが、ふと一眼レフと...

結果としては一眼レフの方がディティールや階調性は綺麗ですが、小さな画面で見る分にはあまり変わり無いという結果になりました。
・スマホ
交差点(pixel3で撮影)
・一眼レフ
交差点 (6d2で撮影)

よーく見れば下の写真のほうが細かいところが綺麗ですが、小さい画面で見てる分にはそこまで違いは分からないですよね。そんなに差が無いなら、一眼レフのような写真専用のカメラではなくスマホでいいんじゃないかと思う方も結構いると思います。実際に私もスマホのカメラ機能はよく使っています。

しかし、それでも私がスマホではなく一眼レフのような高性能なカメラを使うべきだと思う理由は次の通りです。

スマホではなくカメラを使う理由(実用的な面)

まずは実用的な面を見ていきます。

焦点距離(ズーム加減)を自分で決められる

まず一番にして最大の理由が焦点距離*1を自分で決められる点です。多くのスマートフォンカメラの焦点距離は28mmです。そこから得られる画像をデジタルズームしています。最近のスマホにはダブルやトリプルレンズを搭載していますが、それでも焦点距離が2つか3つしか選べません。

しかし一眼レフのようなカメラでは、任意の焦点距離を自分で選ぶことができます。これには2つのメリットがあり、(1)ズームしても綺麗。(2)焦点距離によって表現が変化する。という2点があります。

(1)ズームしても綺麗

一般的なスマートフォンではデジタルズームが基本ですので、ズームすると画質が低下します。しかしカメラは光学ズームが基本なので、ズームしても綺麗なままです。光学ズームのおかげで遠くのものを大きく写したいときは専用のカメラが威力を発揮します。

(2)焦点距離による表現の変化

焦点距離が変化すると、写真の表現も変化します。例えば焦点距離28mmと70mmでは被写体をほぼ同じ大きさで撮影しても以下のような差があります。
・28mm
28mmの画角
・70mm
70mmの画角

比較すれば分かりますが、28mmのほうが背景に色々写ってるのに対し、70mmでは背景がスッキリしています。被写体と周りの景色を写したいときは28mmを使い、被写体のみを写したいときは70mmを使えばいいですね。このように焦点距離によって写真の表現が変わるのです。多くの場合では焦点距離50mm~70mmくらいの少しズームした状態のほうが被写体が際立っていい写真に見える気がします。

レンズが豊富

これは一眼レフとミラーレス限定ですが、豊富な交換レンズを使うことができます。上で焦点距離による表現の違いを述べましたが、用途に適した交換レンズを使うことで風景を広ーーく写せたり、遠くのものをドアップで写せたりします。またマクロレンズや魚眼レンズといったレンズもあり、ハイクオリティなマクロ、魚眼撮影が行えます。
豊富なレンズ群

電池持ちの向上

スマートフォンからカメラを分離する大きなメリットとして、電池持ちの向上があります。旅行などでスマホのカメラを使っていると、あっという間にバッテリーが減っていきます。しかしカメラを別で用意することでスマホのバッテリーを温存させることができます。旅行先などではスマホで地図を見たり情報を調べたりすることも多いので電池持ちが良くなるというのは大きなメリットになります。一応モバイルバッテリーに繋げば解決しますが、写真撮るときにモバイルバッテリーと充電ケーブルがあるのは邪魔です。

またカメラでは専用バッテリーを使うため長時間撮影が可能となります。加えてカメラはバッテリーの交換が可能であり、予備のバッテリーを用意しておけばより長時間の撮影が可能になります。

厳しい条件でも綺麗に撮れる

スマートフォンのカメラは暗い場所で動くものが苦手です。暗い場所で静止しているものについては、最新機種に搭載されている夜景モードを使うことで劇的に改善されますが、あくまで静止しているもの限定です。暗い場所で動くもの、例えば水族館の魚や体育館でのスポーツ、室内にいるペットなどはスマホのカメラでは綺麗に撮ることが出来ません。もちろん上手くいくこともありますが、失敗する確率が高いです。

これに対しカメラだと暗い場所でも感度を上げ絞り開けることで、動くものを綺麗に撮ることができます。また、カメラに搭載されているAF*2は仕組みやアルゴリズムが非常に良く、動くものにピントを合わせ続けることが出来ます。
このようにカメラを使えば厳しい条件下でもしっかりと撮影することができます。
暗所で動くものの撮影

ボケが圧倒的に綺麗

廉価な機種を除いて、スマホよりカメラのほうが何倍も大きなセンサーを搭載し、かつ口径の大きなレンズも搭載しています。この2点より、とても綺麗なボケを得ることができます。このボケを求めて一眼レフや高級コンデジを買われる方も多いのではないでしょうか。
「ボケ」を活かした写真

自分の表現したいことを表現できる

一眼レフのようなカメラでは様々な設定を自分で操作できるので、自分の思った通りの表現ができます。例えばシャッタースピードを遅くすることで鉄道の流し撮りをしたり、絞りを開けることで人物のみをフォーカスしたり、露出補正を使うことで意図的に明るい/暗い写真にすることができます。スマホではこのような細かい設定は出来ないことが多いか、出来ても仕上がりが微妙なことが多いです。

このようにカメラを使うと自分の表現したいことをダイレクトに表現できます。

スマホではなくカメラを使う理由(感覚的な面)

次に感覚的な面を見ていきましょう。

ファインダーを覗いたほうが気分が乗る

実用面は全く無いですが、気分がノリます! ファインダー越しの景色って普段私達が見ている景色を四角く切り取っているので、随分違って見えます。しかもファインダーを覗いている最中は周りが見えないので、ファインダー越しの景色だけに集中出来るんです。この感覚がとても楽しく、気分が上がります笑
ファインダー越しの景色

カメラで撮っているほうが堂々と撮れる

これも感覚なのですが、スマホで写真を撮るよりカメラで写真を撮るほうが堂々と撮れる気がするんです。例えば渋谷のスクランブル交差点を撮りたいとしましょう。スマホで撮っていると田舎者がはしゃいでるように見られてしまいますが、カメラで撮っていると何かを表現したい人になれてる気がするんです。自意識過剰だと思いますが笑 ほんとどうても良いことですが、地味に大事だと思っています。

とは言えこの感覚があらぬ方向に行くと、巷で話題のマナーの悪いカメラマンになってしまうんでしょうね… 堂々とする方向が写真を撮ることでは無く、マナーを破る方向に行ってしまうのは絶対に避けないといけないです。

撮影に集中できる

スマートフォンで写真を撮る場合、ずっと撮影しているのではなく撮影する時間としない時間が交互に来ます。この撮影していない時間にどうしてもSNSや通知等を見てしまい、集中が削がれます。でもカメラを使っているとずっと手元にカメラがあるため撮影を連続して行うことができ、撮影に集中することができます。

撮った写真に愛着が持てる

カメラで試行錯誤して撮った一枚とスマホでなんとなく撮った一枚。どちらが記憶に残って愛着を持てるかは明らかですよね。スマホの写真は誰でも簡単にそこそこのクオリティで撮れるがゆえ、一枚に対する愛着があまり持てません。一方カメラで試行錯誤して撮った写真だと、試行錯誤したという記憶と一緒に写真が保存されるので愛着が持てます

十年後に写真を見返すときに、愛着のある写真を見返したほうがきっと幸せな気分になります。
写真アルバム

スマートフォンが便利でもカメラを使う意味は十分にある

このようにいくらスマホのカメラが便利でも、一眼レフやコンデジのようなスマホ以外のカメラを使う意味は十分にあります。子供が生まれたから、旅行に行くから、日々の記録をしたいから…等の理由で、ちょっとでもスマホのカメラからステップアップしたいなと思ったなら是非カメラに触ってみてください。

*1:カメラだとズーム加減のこと。値が小さいと広い範囲を写すことができ、値が大きいと遠くの物を大きく写すことができる。

*2:オートフォーカス

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